育ってきた環境や、勤務先の環境など、うつになる状況がそろう中、病気を決定的にしたのが父の死でした。
思い出すのも苦痛なほど、毎日が地獄のような日々。
全てが崩壊した瞬間でした。
家庭。
仕事。
友人。
少しずつ積み上げてきた物が、もろく音を立てながらと崩れ、自分自身も何もかもが分からなくなってしまう。こんな恐ろしいことはありません。
こんな地獄のような状況が、加速して何年も続きました。
でも、これではいけないと思い、私は全てを失う覚悟で、全てを捨てたのです。
フリーランスの仕事も辞めて、家庭からも離れ、一人で治療に専念することに決めたのです。
私の治療というのは、自分の執着するものから離れ、自分をこわすことでした。
私の性格は、本来伸び伸びとしたおおらかな性格だと思うのです。
でも厳格な父は、私の自由な発想を受け入れてくれず、他の子どもたちと違うことをすれば、手が上がる様な環境だったのです。
その結果、私は真面目を押し付けられ、自信が持てない性格になってしまったのです。
そんな真面目過ぎる自分を、全て壊してしまいたくて、他の方には言えないような荒治療に出たのです。
うつ病になると、まず何もしたくなくなる。
けど、私は行動が先走るタイプなので、深く考える前に、とにかく思いついたことから、次々何も考えず行動していったのです。
今考えると危ない橋も沢山渡っていたと思います。
でもその間も、定期的に心療内科へ行き、薬はちゃんと飲んでいました。
自分がうつになってしまった事などは、話せる人には話せるだけ話しました。
話しているうちに、気持ちが整頓されてくるのです。
うつで苦しんでいる方におススメしたいこと。
出来るだけ外にでてみる。
ついつい家の中に引きこもりがちになってしまいますが、元気になった今でも、引きこもっていると、気持ちが沈み込んでしまいそうになるからです。
外に出ると新しい発見が出来る。
駅前やデパートや、ショッピングモールなんかに行くのも、刺激がいっぱいで、感じ方も変わってくるかもしれません。
でもそう思えるようになったのは、随分回復してきてからのことだったと、今思い出しました。
本当にひどい時は、外に出るより、話をしっかり聞いてくれる人がいれば、出来る限り心につまっている思いを吐き出すか、文字にする。
そして薬は自分で勝手に減らしたりしない。
主治医も自分に合う、合わないがあると思うので、合わないと思ったら、思い切って他の先生と話してみることもおススメします。