心療内科に通い始めて10年以上。
もう何年も前から、月1薬をもらいに行く程度ですが、鬱はそうそう簡単には治らないのだと感じています。
私が現在飲んでいる薬。
- リーマス200mg
- パキシル5mg
- コンスタン0.4mg
- ストラテラ30mg
- 頓服でデパス
これでもかなり少なくなった方。
良く知らない人が、「薬は良くない!」と言ったりしてるのを耳にすることがあります。医者でもないのに、こんな無責任な言葉を吐くなんてと、あきれてしまう。
何を根拠に「薬は良くない!」などと言い切れるのか?!
笑う事すら出来なくなっていた私は、心療内科で処方される抗鬱剤などの薬によって、確実に脳内のセロトニンが正常に働くようになり、元気を取り戻せたのは薬のおかげだと確信している。
鬱は、医療機関のドクターでも、まだまだ偏見のある病気なのです。
以前、車を運転していて、電信柱にぶつかり事故を起こしたことがあります。
救急車を呼んでもらい、救急病院へ運ばれた時、現場にいたドクターに、飲んでいる薬があれば教えてくださいと言われた。
その時にデパスと答えると、ドクターは「鬱だ!鬱だ!」とわめいたのです。
まるで、鬱病だからこんな事故を起こすんだ!と言わんばかり。
私の事故は、鬱の症状によるものではないと、自分でもはっきり自覚はありました。
それなのに、その場にいたドクターは、デパスと答えただけで、原因は「鬱」だと決めつけたのです。
その時の、かかりつけの主治医は、私の父が、鬱からノイローゼになり自殺した話をしたところ、父は病気で亡くられたのですね、と冷静に答えてくれた。
自殺は気が狂ったからするのではない。
鬱の症状として「死にたい」と言う思いが出てくるのが、鬱の症状なのだ。
胃潰瘍の人が、胃が痛いと症状を言うのが当たり前のように、それぞれの病気による「症状」であることを、世間だけでなく、医療機関のドクターであっても、まだまだ理解されない世の中。
きっとドクターの中でも、鬱に対して偏見の目で見ている人も多いのだと思う。
遅れている。
日本はかなり遅れているのではないか?
ドクターですらこんな調子なんだから、一般人が鬱に対して間違った知識を持つのは仕方がないかもしれない。
乳がんになった。
子宮頸がんになって入院することになった。
この場合、多くの同情を誰からも受けるでしょう。
でも、
鬱で入院している。
これを聞いた人はどう感じるか。
がんと同様に、深刻な病気としてではなく「気が変になった」「メンタルが崩壊した」こんな風に考える人はかなり多いと思うのです。
鬱はなった人でないとわからない。
鬱は心の病気ではなく「脳」の病気なのだと知られていない。
デリケートな病気だからこそ、周りにいる人や家族は、少しでも理解を深めて接してもらいたいと思うのです。
こんなこと書いたところで、世の中が大きく変わるわけもないのですが、ほんの小さな希望です。
忙しい現代社会だからこそ、誰がなっても可笑しくない病気。
最近「ニュージアム」という漫画を読み、この結末が心底恐怖でした。
何故かと書くと、ネタバレしてしまうため、ここでやめておきます。